『共産党宣言』150周年記念集会 共同アピール
人類社会を労資と南北に分裂させた資本主義制度は、こんにち、大量生産・大量消費・大量廃棄によって地球環境を破壊し、わたしたち生きとし生けるものの未来を奪い取りつつある。現在の東アジア・日本を襲う通貨・金融危機は、世界恐慌の暴力的爆発の前ぶれとしてあらわれている。
資本主義の矛盾が深まり、世界的な大不況、大規模倒産と失業、雇用不安、生活不安、諸権利の剥奪が進行し、G7枢軸諸大国と多国籍企業による「新自由主義」の全面的な攻勢が、多くの人々の日々の生存をも脅かしてきている。
資本の非人間的・反社会的な実相がしだいに赤裸々になってきている現在、わたしたちは、スリランカ、フィリピン、在日韓国、沖縄の仲間とともに、『共産党宣言』150周年を記念するために、ここアジアの地・東京に集った。
この集会は、世界各地で開かれ、開かれようとしているものと同じ志で結ばれており、わたしたちはそれら集会に集う人々に心より国際的な連帯のあいさつをおくる。
『宣言』は近代ブルジョア社会で最初のプロレタリアートによる資本主義批判、資本主義打倒の「綱領的宣言」であり、その資本主義批判の原点に立つ共産主義への展望、「一人一人の自由な発展がすべての人の自由な発展の条件となるような協同体(アソシエーション)」をめざした『宣言』の思想的核心は、今、新しい。
しかしながら、「共産党一党独裁」に堕した「二十世紀社会主義」は、『宣言』が明らかにしている、マルクス的共産主義にとっては似て非なるものである。そうであるだけに、この負の教訓を自己の問題として総括して、克服していくことなしに、今日における共産主義運動の再建などありえない。
もとより『宣言』は、ブルジョア世界のたんなる読み解き・絵解きの書でもなければ、体制変革の安直な指南書でもない。新しい時代の新しい課題はわたしたちの手に残されている。
21世紀への希望を世界プロレタリア(無産者)民衆が切り拓く時代とするために、『宣言』のインターナショナリズムの精神に立ち返ってその理念と方法の核心をつかみ、マルクス主義を深め、新たな革命の主体を形成することが緊急の課題となっている。今こそ、資本主義の変革を求める人々、共産主義者の協働を大胆に押し進めることが一刻の猶予もなく問われている。
と同時に、日本帝国主義のアジアなど諸外国での低賃金労働による収奪、在日外国人労働者にたいする過酷な労働条件・法的地位や強制送還などを許さず、国外・在日外国人労働者と日本人労働者との格差・差別の廃絶をめざし、人種や民族、国籍を越えた連帯を強めていくことが求められている。
わたしたちは、今集会の名において呼びかけます。
☆ 百数十年にわたる資本主義の変革を求める思想・運動を踏まえて、その弱点・限界を主体的に引き受け、総括し、新たな解放の構想をうちたてよう。そのために、マルクス主義思想・理論を発展させる開かれた場を創り出そう!
☆ 韓国、フィリピン、スリランカ、インドネシア、中国等々のアジア太平洋圏ならびに全世界のプロレタリア・民衆運動との相互交流を発展させよう。共産主義者、資本主義の変革を願う人々の国際的な提携、協働・情報交換の輪を拡げよう!
☆ 四分五裂状態のまま主体そのものの喪失の危機にある日本の共産主義者が、可能なところから協働の場をただちに創出しよう。セクト主義を排し、活力ある公開の論争があり、多様な見解をもつ志ある人々が結集する活動スタイルを創り出そう!
資本主義に身を委ねていては、わたしたちに未来はない。
現状を憂え、未来を切り拓こうとする志ある人々が、この集会を一つの契機として、日本とアジア・世界の変革をめざして、男も、女も、老いも、若きも、一歩前に踏みだそうではないか。
世界いたる処のプロレタリア 団結せよ!
1998年6月21日
『共産党宣言』150周年記念集会参加者一同
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